瞑想の本質は「自分を冷静に観察すること」
瞑想は心と体をできるだけ静かな状態にするもので、
「静かにして自分に何があるのか、何が起きているのかを観察し続けることです」
自分のことをありのまま理解している人はそれほど多くはありません。
普段、冷静なつもりでも、自分自身のことについては、過度な期待をかけたり、逆に否定的であったりすることが多く、ありのままにとらえることは意外と難しいです。
また、過度な期待やネガティブな気持ちが様々なストレスを生み、どんどん本来の自分を見失っていきます。
その結果、判断力、集中力、柔軟な発想力といったものが失われ、ビジネスやプライベートに支障をきたし始めます。
瞑想によって本来の自分、そして自分の置かれた状態を観察することで、今の自分に何ができるのか、今の自分にとって何をすることが大事なのかを、常に落ち着いて把握することができます。
それが、どんな状況でもブレない自分、つまり、本当の強さを身につけることにつながるのです。
瞑想は「ストレスマネジメント」になります。
ストレスを感じると、人間の身体は「心拍数の上昇」「血圧の上昇」「浅く速い呼吸」「ストレスホルモンの生成」「発汗」「免疫システムの低下」「血小板凝固」などのストレス反応を起こします。
そこで瞑想を行うと、「深いリラクゼーション状態=安らかな覚醒の状態」になって「心拍数の低下」「血圧の正常化」「落ち着いた呼吸」「ストレスホルモンの減少」「発汗抑止」「免疫システムの強化」「血液サラサラ」というような現象が起こります。
そして、心身ともにストレスから解放されているこの時こそ、創造性や積極性を発揮していくことができるのです。
◎ヨーガセラピーもこの瞑想状態になります。
瞑想中、脳内では何が起きているのか…
科学者たちはfMRIスキャンなどの最新技術を使って、瞑想中の脳内で何が起きているか、より深い理解を得ようとしてきました。
これまでの研究成果を大きくまとめると、瞑想中の脳は普段行っている「情報処理」が停止している状態であるとがわかっています。
瞑想時には、脳が情報処理を行っていることを示す「ベータ波」が減少します。
この減少傾向は、生まれてはじめて瞑想を行った人にも見られます。
米国の大学では今、瞑想と脳に関する様々な研究が行なわれています。
実験には、チベット仏教のお坊さんやヨガの瞑想者も参加していましたが、瞑想方法によって多少の違いはあったものの瞑想している時の脳は単にリラックスしていただけでなく、むしろバランスよく活性化していました。
これが記憶力や集中力アップに繋がっていくようです。
単にリラックスして、眠くなってしまっては、意識が覚めるまで時間がかかる。
活性化した状態を維持しつつ、ストレスを廃して、集中力を高める。
瞑想は、日常生活で行なうことができる、最速かつ、最適な脳のリセット法だといえます。
【瞑想がもたらす影響 】
◎不安が和らぐ
◎創造性がアップする
◎思いやりの気持ちが育まれる
◎記憶力が向上する
◎ストレスを軽減できる